
VIO脱毛の予約を取ったあと、ふと不安がよぎる。「自分のびらびらは大きいほうではないか」「大きいと照射を断られるのではないか」。結論から書くと、小陰唇が肥大していてもVIO脱毛は受けられます。ただし、ひだの際まで処理できるとは限らず、大きさによって打ち漏らしが起こりやすくなるのも事実です。
本記事では、小陰唇肥大の原因とVIOが受けられるかどうかの判断、小陰唇縮小術について解説します。
小陰唇は、大陰唇の内側にある左右一対のひだ状の組織です。「肥大」という言葉は広く使われていますが、実のところ、その線引きは思われているほど明確ではありません。
小陰唇肥大には、明確な医学的基準が存在しません。言いかえると、何ミリ以上を異常とするか、定められた数値はないのです。
代わりに判断材料となるのが、日常生活での支障です。下着に擦れて痛む、蒸れやすい、拭き取りにくいといった困りごとがあるかどうかが、実質的な線引きになります。
日本で一般的に示されている平均の目安は、長さが約4〜5cm、幅が約1〜1.5cmとされています。ただし、この数値はあくまで目安であり、サイズや形の個人差は非常に大きいと考えられています。
もうひとつの判断材料が、大陰唇との位置関係です。小陰唇は本来、外側にある大陰唇に覆われる位置にあります。脚を閉じた状態で大陰唇からはみ出して見える場合、肥大気味と判断される目安のひとつになります。ただし、わずかにはみ出している程度であれば、それ自体が医学的な問題を意味するわけではありません。
検索でよく見かける悩みが「片方だけ大きい」というものです。左右で長さや厚みが異なることは珍しくないとされており、左右差そのものを異常と考える必要はありません。
ただし片側だけが極端にはみ出して擦れる、下着に当たって痛むといった実害がある場合は、対称性より「摩擦が起きているかどうか」が判断の軸になります。左右で擦れ方が異なると、刺激を受ける側だけが伸びて左右差として現れることもあると説明されています。
大きくなる理由はひとつではありません。生まれ持った体質に、後天的な要因が重なって現在の形になっているケースがほとんどです。主な原因を、以下の5つに分けて見ていきます。
最も影響が大きいのが体質です。骨格や顔立ちが親子で似るように、小陰唇の大きさや形にも生まれつきの傾向があり、家族内で似た形状が見られることもあります。
先天的な要因による肥大の場合、生活習慣やケアで形状そのものを変えることは難しいとされています。なお「男性経験が多いと大きくなる」という噂を耳にした方もいるかもしれませんが、この説に医学的な根拠はありません。小さい頃から下着との擦れに違和感があった方は、体質的に大きめに発達したタイプである可能性があります。
小陰唇は女性ホルモンの影響を受ける組織です。そのため、ホルモン環境が変わる時期に形も変化します。
代表的なのが思春期で、第二次性徴にともなってエストロゲンが増加し、小陰唇も発達します。次の転機が妊娠と出産で、妊娠中は血流とホルモン量が増えてふっくらすると説明されています。多くは産後に落ち着きますが、出産時の伸展によって形が残るケースもあるようです。
さらに更年期にはエストロゲンの低下により、デリケートゾーン全体のハリが変化します。年代によって変化の方向が異なる点が、この要因の特徴といえます。
日常的な摩擦も、形を変える要因になります。小陰唇は柔らかい組織のため、長期間にわたって摩擦や引っ張りが加わると、徐々に伸びてしまうことがあります。
具体的には、ぴったりした下着やTバック、自転車やロードバイクでの長時間の乗車、ナプキンやおりものシートを長時間つけ続けることなどが挙げられます。また、幼い頃に引っ張る癖がついていた場合も要因になり得ます。
一度伸びた小陰唇は自然には元に戻らないとされているため、悪化を防ぐ視点での見直しが大切です。
年齢とともに、皮膚を支えるコラーゲンや弾力は低下します。デリケートゾーンも例外ではありません。
ここで起きているのは、小陰唇そのものが大きくなる変化ではありません。大陰唇のハリが失われることで、内側にある小陰唇が相対的に目立って見えるようになります。加えて、加齢により皮膚や粘膜がやや薄くなることで、サイズ感の変化を感じやすくなる方もいます。若い頃には気にならなかった大きさが、年齢を重ねて気になり始めるのは珍しいことではありません。
比較的稀なケースではありますが、慢性的な炎症や皮膚疾患が肥大に関わっていることもあります。代表的なものとして、アトピー性皮膚炎や慢性湿疹による組織の肥厚、リンパ浮腫や象皮症などリンパの流れに関わる病気が挙げられます。
この場合は、形を整える施術より先に、原因となっている疾患の治療が優先されます。皮膚の炎症や湿疹が背景にあるなら皮膚科、かゆみや分泌物の異常など感染症が疑われるなら婦人科というように、相談先も変わってきます。
小陰唇が大きいことだけを理由にVIO脱毛を断られる、というケースは基本的にありません。肥大そのものは、施術を受けられない条件には含まれていないためです。
ただし「どこまで処理できるか」には制約があります。びらびらが大きい人ほど、施術者はひだをよけながら角度を調整する必要が生じ、扱いの難易度が上がるのが実情です。また、色素沈着の度合いによっては照射できない部分が出る場合もあると案内しているクリニックもあります。

肥大があっても脱毛は受けられます。とはいえ、平坦な状態と比べて起こりやすいトラブルはあります。具体的な注意点は、以下のとおりです。
事前に知っておくと、思うような結果にならなかったときの原因を切り分けやすくなるでしょう。
ひだが大きいと、その陰に隠れる毛が増えます。施術者が片手でひだを寄せながら照射する形になるため、平坦な部位に比べて光の届き方が不均一になりがちです。クリトリス包皮の内側や、小陰唇から肛門にかけての内側は、もともと毛が残りやすい部位として知られています。
結果として生じるのが、回数を重ねても一部だけ毛が残るという状態です。この場合、原因は毛質や機器の性能ではなく形状にある可能性があります。隠れている位置が変わらなければ、追加照射を繰り返しても同じ結果になりかねません。同じ箇所ばかり残ると感じたら、施術者にひだの陰を確認してもらってください。
レーザーがメラニンに反応する以上、色素沈着の強い部位では熱が集中しやすくなります。そのまま照射すれば火傷につながるため、出力を下げる、あるいは一部を範囲から外すという判断が下されます。実際、色素沈着の度合いによっては照射できないケースがあると明記しているクリニックもあるのです。
安全上は正しい対応ですが、脱毛効果の面では不利に働きます。「色が濃い部分だけ毛が残った」という結果になりやすいのはこのためです。黒ずみの原因が摩擦にある場合、形を整えることで摩擦そのものが減る可能性はあります。ただし色の変化まで保証されるわけではないため、期待できる範囲は診察で確認してください。
小陰唇と大陰唇の間、クリトリスの脇にあるひだを副皮と呼びます。ここにひだが重なっている人は少なくなく、その内側に毛が生えているケースもあります。なお副皮という呼称は日本で使われているもので、海外ではクリトリス包皮の一部として扱う考え方もあるようです。
副皮の内側は、通常の照射姿勢では隠れてしまう位置にあります。丁寧に広げなければ光が届かず、何度も通ったのに「なぜかその一角だけ毛が残る」という結果になりがちです。分泌物がたまりやすく、においや蒸れの原因にもなるため、毛が残る不利益は見た目にとどまりません。
副皮がない方、片側だけの方、二重や三重になっている方と形状の個人差が大きく、鏡では判断しにくい部位でもあります。残り方に偏りを感じたら、一度診てもらう価値があります。
脱毛を終えた人からしばしば聞かれるのが、「以前より大きくなった気がする」という感想です。実際に組織が成長したわけではありません。理由は見え方と体感、2つの変化にあります。詳しく見てみましょう。
それまで毛に覆われて視認しにくかった輪郭が、そのまま見えるようになった。これが最も多い理由です。変化したのは小陰唇ではなく、それを覆っていた毛の有無になります。
婦人科形成の現場でも、VIO脱毛をきっかけに副皮除去などの施術を受ける方が増えていると案内されています。脱毛の普及が、自分の状態を正確に把握する機会を増やしたと考えることもできるでしょう。痛みや衛生面の困りごとがなければ、ただちに治療が必要な状態とは限りません。
もうひとつが体感の変化です。毛にはクッションとしての役割があり、それがなくなると下着との接触を直接的に感じるようになります。
もともと擦れる自覚があった人ほど、脱毛後に不快感がはっきりする可能性があります。見た目の変化と体感の変化が同時に訪れるため、脱毛の完了時期は小陰唇の悩みが表面化しやすいタイミングだといえます。摩擦が続くと小陰唇がさらに伸びる可能性も指摘されているため、気になる段階での相談が有効です。
両方を検討している場合、順番によって進めやすさが変わります。どちらが正解と決まっているわけではなく、現在の進行状況によって適した順番は異なります。詳しく見てみましょう。
手術を先に受ける利点は、最終的な形が確定した状態で脱毛計画を立てられる点です。切除によって照射が必要な範囲そのものが変わるため、回数設計に無駄が出にくくなります。
ひだが小さくなれば、施術者がよけながら照射する手間も減り、前述の打ち漏らしのリスクを抑えられます。ただし術後すぐの照射はできず、傷が落ち着き腫れが引くまでの期間が必要です。契約済みの脱毛プランに有効期限がある場合は、その期限と術後の休止期間が両立するかを先に確認しておきましょう。
すでに通院の途中というケースも多いはずです。この場合は、脱毛を完了させてから手術を検討する流れが自然でしょう。
毛がない状態のほうが術野を清潔に保ちやすく、術後の傷のケアもしやすいという利点があります。注意したいのは照射直後の手術です。レーザーを当てた皮膚は、一時的に炎症が残っています。ここに切開を加えると、傷の治り方に影響が出る可能性を否定できません。手術を予定しているなら、直近の照射日を必ず医師に伝えてください。
「何週間空ければよいか」という問いに、Web上には複数の目安が流通しています。しかしこの期間は、術式や切除量、傷の治り方、脱毛機器の種類によって変わるものです。
日程を組むうえでは生理周期も影響します。デリケートゾーンの照射は経血のある期間を避けるクリニックが多い一方、タンポンの使用を条件に対応しているクリニックもあります。事前連絡なくVIOを除いて照射を受けると契約回数が1回消化される規定を設けている例もあるため、通院先のルールを確認しておくと無駄がありません。
脱毛と手術、双方のクリニックにもう一方の予定を伝えておくことが、最も確実な進め方です。
手術を受けるかどうかは、本人の選択に委ねられます。だからこそ、判断の軸を先に持っておくと迷いが減ります。症状の面と、クリニック選びの面から整理しておきましょう。
判断の軸のひとつは、機能的な困りごとの有無です。下着やズボンに擦れて痛む、蒸れてかぶれを繰り返す、ひだの間に汚れがたまって清潔を保ちにくい、拭き取りにくいといった症状があるなら、形の好みとは別の問題として考えられます。
なお、排尿のしにくさについては見解が分かれます。小陰唇が尿道口を覆って尿が飛び散ると説明する施設がある一方、大きさ自体が排尿の障害になることはなく、飛び散る感覚は排尿時に腹圧をかけすぎていることが原因だと指摘する医師もいます。気になる場合は、自己判断せず診察で確認するのが確実です。
脱毛に関連する悩みも判断材料になります。ひだの陰の毛が残る、副皮の内側に汚れがたまるといった状態は、形を整えることで解消に向かう可能性があります。一方、見た目に対する感じ方は正解のない領域です。個人差の幅は極めて広いため、他人との比較ではなく自分の日常を基準に考えたほうが納得のいく結論に至ります。
確認したいのは、診察する医師と執刀医が同じか、デザインをどこまで相談できるか、術後に不安が生じたとき誰が対応するのかという3点です。加えて、副皮やクリトリス包皮まで含めて全体のバランスを診てもらえるかも重要になります。小陰唇だけを小さくした結果、周囲との釣り合いが崩れるケースもあるためです。
形成外科を基盤とする医師かどうかも判断材料です。この手術は切除量より、どこで切りどう縫い合わせるかで仕上がりが分かれます。ミリ単位の設計と縫合の精度が結果を左右する以上、経験の蓄積は無視できません。
小陰唇が肥大していてもVIO脱毛は受けられます。ただし粘膜周辺の扱いはクリニックによって方針が分かれ、ひだの陰では打ち漏らしや出力調整も起こりやすくなります。脱毛後に大きく見えるのは、毛がなくなって輪郭が現れるためです。手術と脱毛の両方を検討するなら、双方のクリニックに予定を伝えてください。
ATSUKO CLINICでは、形成外科専門医の女性院長が診察からアフターフォローまでを担当しています。小陰唇縮小術は局所麻酔で行い、両側264,000円(税込)です。副皮が気になる方には副皮切除術もご用意しており、両側132,000円(税込)で、小陰唇縮小術と同時に受けていただくこともできます。判断がつかない段階でのご相談も歓迎しています。
大学病院をはじめ総合病院にて、幅広く形成外科手術一般を経験をしてきました。その経験を生かし、保険診療だけでは実現しない治療も美容医療という形で提供することで、皆様がより前向きで幸せな人生を送っていただけることを願っています。